BasyaKuE

やうやう白くなりゆく山際

覚え書き#1 相馬でハゼ釣り

震災前の話。いくつの頃だったかは覚えてない。

父とそのブログ友達二人(いや三人だったかな)と夜に釣りに行った。はっきりとどの場所だったか、何を釣りに行ったのかは覚えてない。そもそもその日は自分が釣り竿を握った記憶がない。一人が車をバックしようとしたところ防波堤から海に落ちかけたことは覚えている。その日の夜はブログ友達の一人の家に泊めてもらった。

次の日には違うブログ友達の人と三人でハゼ釣りをした。道路標識に相馬という字があったことをうっすらと覚えている。よく晴れた日だった。停まっている船の間に釣り糸を垂らしてハゼを釣った。とにかく釣った。自分で魚を外せないから釣るたびに父たちのもとへ行き魚を外したり餌をつけてもらっていた。しばらくしたらとても大きいハゼを釣った。大きなハゼにはなんか方言っぽい名前があったような。ダボハゼだったかもう覚えていない。ブログ友達の人に君に教えることはもうないよと笑いながら言われたことを覚えている。

それから何年かした後、大きな地震があった。この釣りの記憶を思い起こすと少し悲しい気持ちになる。

あのハゼ釣りからはもう12年くらいは経ったのかもしれない。先日父がハゼ釣りをしにに行った。あのときの友達と一緒に。

何があろうと時間は流れる。